ヒトの命には限りがあるけれど、
それでも世界は続いていく。
『21グラム』は、一つの心臓が結びつけた3人と、
彼ら彼女らの家族が紡ぐ、愛憎模様だ。
交通事故で愛娘2人と、夫を一度に失った女性。
心臓疾患を抱えながらも、移植で九死に一生を得る男性。
過去の自分を呪い、信仰にすがるも、神の救いはなく3人をひき殺してしまう男性。
見る人すべてが、誰かに自己を投影できるであろう本作。
デルトロ大先生が出演してるだけで買い、な作品ではありますが。
「Life goes on」
随所にこの台詞がでてくる。
周囲に何が起ころうとも、世界は、人生は続いていくのである。
すべてを背負っていかなければならないのは分かっている。
でもその重さに耐え切れず、脱輪していくのもまた人の業だ。
命尽きるその日まで、このしがらみから逃れることはできない。
誰もが、死んだその瞬間、21グラムだけ軽くなるのだという。
その21グラムとは、誰しもが背負わざるを得ない、
人生という宿命の重さなのかもしれない。
我々に課せられた21グラムは、
今この瞬間も、その重みを変えることなく、
ただそこに在りつづける。